これまで展覧会に出品した作品の印影をご紹介します。

篆刻作品Ⅰ

展覧会等に出品した大型の篆刻作品です。

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養 気 知 言

〔大きさ〕9×9
〔制作年〕2011











計 白 當 黒


〔大きさ〕9×9㎝
〔制作年〕2006
〔出 品〕
2006年度東京学芸大学書道専攻書作展
第二回mixi書展
〔解 説〕
「白を計りて黒を當つ」。書画篆刻の作品制作の上で、実際に書く(刻す)実線部分だけでなく、作品の空白部分も同様に意識して精神を通わせ作品を仕上げていく姿勢を表した語。
〔備 考〕
楷書と篆書を交えた作品。「計」・「黒」は楷書、「白」・「當」には篆書が用いてある。効果的な線の配置を意識し、空間にメリハリがつくよう努めた作品。線もいつもより深く彫り込んだ。黒紙に押して完成とした。

長 寿 安 楽

〔大きさ〕5×10
〔制作年〕2011
〔出 品〕
 2011年度読売書法展

行 雲 流 水


〔大きさ〕9×9㎝
〔制作年〕2007
〔出 品〕
 2008年度全日本篆刻連盟展
 第3回仙人掌
〔解 説〕
空を流れる雲のように、流れる水のように、自然の流れに逆らうことなく素直に謙虚に生きていくことを意味する中国の故事成語。
〔備 考〕
いわゆる章法を無視した作品のひとつ。正方を四等分に分けて文字を布すのではなく、敢えて行の中心をずらし文字を入り組ませることで全体に変化がつくよう工夫した。

尋 真 趣


〔大きさ〕5.5×5.5
〔制作年〕2011
〔出 品〕
 2011年度全日本篆刻連盟展
 書学ゼミ設立10周年記念展
〔解 説〕
尋真趣(真趣を尋ぬ)
・・・ 真のおもしろさや味わいを求めること。

先師菅原石廬が逝去して早くも一年が経過した。先生に指導を賜った期間は決して長くはなかったが、菅原石廬の威風を伝え残すためにも、今一度敢えて師風を踏襲したいと願う。追悼の意と共に。



龍 吟


〔大きさ〕5.5×5.5㎝
〔制作年〕2006
〔意 味〕
龍が雄叫びを上げるという意味で、派生して“英雄が活躍する”という意味。
〔備 考〕
小篆の書体を用いた白文印。「吟」の字の「今」にあたる部分は、音が通じることから「金」を用いている。文字と界線との関連する部分に意匠を凝らし、全体の空間が締まるよう心掛けた。





彭 祖 壽


〔大きさ〕 5.5×5.5㎝
〔制作年〕 2006
〔意 味〕 
「彭祖」とは中国の殷時代に800歳生きたという仙人のことで、「壽」は長寿、すなわち長生きを意味する。長寿を意味する中国の代表的な故事成語。
〔備 考〕
小篆の書体を用いた白文印。「祖」の「且」部分の横画を折り曲げて変化をつけ、作品のアクセントとなっている。





藝 無 涯


〔大きさ〕 6×6㎝
〔制作年〕 2007
〔意 味〕
藝の道に涯(はて)はない。
〔備 考〕
金文の書体を用い、文字がより大きく見えるように上辺と下辺を大きく欠いた。








永 寿 墨 菊


〔大きさ〕 5.5×5.5㎝
〔制作年〕 2006
〔意 味〕 
長寿と有徳の意を含めた縁起のよい言葉。菊は陰君子ともいい、隠遁する有徳の人を意味する。
〔備 考〕
小篆を基調とした朱文による作品。「菊」は同義の「鞠」字を当てた。日展初入選作品。









在天願作比翼鳥 在地為連理枝


〔大きさ〕12×12㎝
〔制作年〕 2005
〔意 味〕 
「天に在りては願わくば比翼の鳥をなし、地に在りては願わくば連理の枝を為さん」。玄宗皇帝と楊貴妃の熱愛を詠った白居易「長恨歌」の一節。“天にあっては鳥の両翼に、地上にあっては2本のつながりあった枝として、これから先ずっと一緒にいましょう”というホットな意味。
〔備 考〕
「内平外成」と同じく、金文を用い文字を入り組ませ1つのまとまりを為すよう工夫した。






鮮 鮮 霜 中 菊(鞠)



〔大きさ〕 6×6㎝

〔制作年〕 2007

〔意 味〕 
霜の中でも生き生きとした菊の姿。菊は「四君子」の1つであり、徳のある君子を表す。
この句は俗世の中で存在感を増して光を放つ有徳の君子の姿を意味する。

〔備 考〕
金文を基調とした白文印。「菊」は同義の「鞠」字を当てた。

〔側 款〕 
鮮鮮霜中鞠 是韓愈嘗所吟秋懐詩一節也。缶翁嘗刻此句。吾用金文刻之異其趣。平成戊子二月上浣伯豊刻于墨濱。



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